模様替えや大掃除で、不要になる家具が増えるこの季節。
「処分にもお金がかかるし…。」
「少しでも、お金にできないだろうか。」
そう思われる方も少なくないのではないでしょうか。
しかし、IKEAの家具はなかなか換金できないのが現実です。
今回は、『なぜ組立家具が、リサイクルショップに忌避されるのか』
その理由を解説します!
【注意】組立家具はお金になりにくい!
前述した事実を、初めて目にした読者にもう一度、声を大にして言います。
組立家具は売れません!
はい。ご自宅にあるIKEAで購入した商品は、リサイクルショップで買い取ってもらうことは一部商品を除きハードルがとても高い。
その理由を、組立家具の特徴と共に解説していきます!
壱:『素人仕事』
組立家具の最大の特徴として、購入者自身で完成できる点があります。
この特徴があるおかげで、私たちは格安で家具を購入することが出来ています。
メーカーは、完成させるための人件費や設備費を削減する事が出来、その分安価で世間に提供できるというからくりです。
しかし、これがリサイクルショップの組立家具を嫌がる理由の一つとなっています。
家具を完成させるのは、あくまで素人です。
そもそもの完成具合が、購入者によって異なってしまうのです。
もしかしたら、組立中に問題が起こってしまっているかもしれません。
しかし、それに気づかない、または妥協したまま完成させてしまう可能性はあります。
多くのリサイクルショップでは、商品の買い取り後は分解せず、外装のメンテナンスや性能の確認後、販売します。
リサイクルショップで購入された商品にて、使用者が怪我をしてしまった場合、責任を問われるのはメーカーではなく、リサイクルショップになります。
そんな中、素人が完成させた、信頼に欠ける商品を買い取りたいと思うでしょうか。
答えは否です。
弐:『値付けが困難である』
これもまた、素人仕事であるからこそ生まれてしまう問題になります。
リサイクルショップは、商品の元の価格から、商品の状態や相場を見て、価格を決定します。 つまり、一定であるはずの価値から、どれくらいの価値が無くなっているかを算出し、買い取りや値付けを行っているわけです。
この点、組立家具は価値が一定ではありません。
もちろん、最初の購入価格は一定なので、完成前の組立家具の価値は等しいです。
しかし、購入者によって、組立家具の出来にはムラが生じます。
組立家具の価値は初期施工の精度で決まる!!
言わば、必要な木材を購入し、DIYしている事と大差はありません。
素人による完成をすることで、商品の前提となる価値が等しくなくなってしまいます。 そのため、リサイクルショップにとって組立家具の価値とは、非常に見出しづらく、買い取りを断るお店が多いのです。
参:『再組立が困難』
メーカーは、とある想定の元で組立家具を製造しています。
その想定とは
所有している家具を引っ越しなどで移動しない
衝撃ですよね。これは、IKEAが創業された土地、国の文化が影響しています。
IKEAは、スウェーデンにて創業され、現在ではその影響力を世界に広げています。
スウェーデンでは、引っ越しの文化があまり無く、日本でいうところの黒猫さんや蟻さんのような、個人の引っ越しを専門とする企業はほとんど存在しません。
たとえ引っ越しするとしても、家族や友人間で完了させることが多いのです。
またスウェーデンをはじめとする欧米では、大型家具や家電などがアパートに備え付けられていることが多かったり、次の入居者がそのまま前の入居者が残した家具を使用することに抵抗がないなどの日本との文化の違いもあり、家具を解体するという前提がない構造で作られています。
そのため、素人での再組立ては困難というわけです。
IKEAの組立家具は、無傷での解体が困難なので、家具についての知識が無い者が無理やり解体を行おうとすると、接合部分が折れてしまったり、外装がはがれてしまったりします。
そのパーツの状態から、元の商品の形への再組立てを試みると、耐久性に不安が残り、安全面に問題が生じてしまうのです。
また、組立家具の中には、ベッドや本棚等、出入り口からそのまま出せず、現地で組み上げる他に無い商品があります。
それらの商品は不要になったとしても、一度解体しなければ部屋から出す事が出来ません。
そして、再度組み上げられる前提では製造されていないので、素人では以前の状態に戻す事が困難なのです。
IKEA家具の解体(分解)にはコツがある!プロが教える家具解体の注意点 | 株式会社FAworks (fa-works.co.jp)
このように、そもそも商品として扱う事が難しいので、一般のリサイクルショップで買い取りを引き受けてくださる所は少ないのです。
不要になった組立家具はどうすれば??
ではお引っ越しなどで不要になった大型家具はどのように取り扱えばよいのか。
何点か対処法を上げていきたいと思います。
①自治体の廃棄収集を利用する
一番安く済ませたいという方におススメなのが、各お住いの自治体の回収を頼む、またはマンションなどに備え付けられている廃棄置き場へ持参するという方法です。
料金は自治体によって異なりますが、シングルベッドで¥900~/2人用ソファーで¥1600~(千代田区の場合)ほどの予算で処分が可能です。
千代田区ホームページ – 粗大ごみの出し方と料金(区民が日常生活で使用したもの) (chiyoda.lg.jp)
注意点
おうちからそのまま搬出できるサイズの家具であればよいのですが、搬出に解体が必要となった際にご自身が作業可能であるか、また指定場所までの持込もご自身で行うことになるので大型家具の場合、大人複数名での解体作業/搬出作業が必要になりますので、お気を付けください。
②民間の不用品回収業者に依頼する
ネットで『家具廃棄』と調べれば、上記の自治体回収に加え民間の不用品回収業者さんの情報がたくさん出てきます(広告も含めて)。
料金体系は業者さんによっていろいろで、パック料金になっている場合もあれば、家具のサイズによってきめられていることもあります。
注意点
IKEA家具の場合に解体費用が別途かかるのかどうかを確認しておくということです。
業者さんによっては『IKEA家具の引取りNG』という場合もあるそうです(実際に弊社にもご相談いただいたことがあります)。
③フリマサイトに出品
リサイクルショップにて買い取ってもらえないとなった場合に、今はフリマサイトという個人間での取引という方法があります(売れさえすればリサイクルショップに引き取ってもらうよりもはるかに高額で取引できます)。
注意点
たとえばメルカリですと家具などの大型配送便などが利用できるのですが、サイズや行先によって料金が変わるので、あらかじめそれを調べたうえで出品料金を決める必要があります。
その場合も完成形のまま運べるものであれば対応してもらえますが、解体しないと運べないものはお問い合わせが必要です。
④IKEA家具であればIKEA店舗の買取サービスを利用する
IKEAでは独自に家具の買取サービスを行っています。
IKEAはSDGが世界規模で広がる前から、サスティナビリティ(持続可能性)について真剣に取り組んでいる企業です。
その中において【リユース/リサイクル/リデュース】を進めるべく各店舗(一部店舗を除く)で家具の買取サービスを受け付けています。
家具の状態に応じた金額をリターンカード(現金買取ではありませんのでご注意ください)で還元しています。
引き取られた家具は、店舗にてメンテナンスを施したうえで、店舗内にあるCircular Hub(IKEA店舗内のリサイクルショップ)にて販売されます。
注意点
基本的にご自身にて持ち込むスタイルになりますので、大型車(バンなど)をお持ちの方でないと難しいかもしれません。
持ち込めるだけのお車をお持ちでない場合、出張引取サービスもございますがエリアが限られることと、物量に応じて¥4550~の有料サービスとなりますのでご注意ください。
出張引取サービスを受ける際、解体が必要な家具は引き受けていただけません。
ご自身でそのような家具(解体されたもの)を店舗に持ち込む際は、店舗にて再度お客様ご自身で組み立てを行う必要がありますのでご注意ください。
まとめ
IKEA家具にかかわらず、組立式の家具がリサイクルショップにて取り扱いずらい理由と、いざ不要になった際の対処法についてまとめてみましたが参考になりましたでしょうか?
特に大型家具に関しては組立家具のいいところである、現地で組み立てるスタイルなのでお部屋のサイズに合わせた大型収納やベッドを設置できることが、不要となった際にハードルになってしまうということがお判りいただけたのではないでしょうか。
弊社サービスであるT-FASでは、ご不要になったIKEA大型家具の解体引取り時に、商品の状態の応じて解体搬出料金より買取金額をキャッシュバックするという試みをおこなっております。
またメルカリ出品時のIKEA大型家具解体/再組立のサポートも行っておりますので、お気軽にご相談ください。